利根英法は、2006年4月東京芸術大学を卒業し、09年プロの登竜門である賢順記念全国箏曲コンクールの最上位である賢順賞を受賞しました。そしてプロの演奏家として第一歩を踏み出した11年夏、心不全により急逝しました。
生前、利根英法は邦楽の素晴しさを多くの方々に共鳴して頂くために自ら研鑽し、「心に響く一音」を届けることを大切にしてきました。
そんな利根英法の遺志を継ぎ、彼が想いを寄せていた「新しい感性を秘めた」若き人材を発掘するには2つの事業が必要不可欠ではないかと考え、2014年12月22日【一般社団法人 利根英法基金】を設立いたしました。
基金の事業の1つは、彼自身が参加することによって成長し能力を開花させた『コンクール』を開催すること。そしてもう1つは、コンクールの受賞者に全国で演奏する機会を作る事業です。
従来のコンクールは、受賞しても他の演奏会に招聘される機会はほとんどございません。
まして地方の演奏会への参加は、資金的な部分で若手演奏家にとっては大きな負担になっているのも事実です。
利根英法基金は、コンクールの運営費用及び若手演奏家の派遣事業を物心両面で支えていく事業とし、その事業を通じて邦楽の普及振興並びに地域の文化振興の発展に寄与することを目的に活動します。